多言語プロジェクトの用語集を自動構築するプロンプト
いつ使うか
複数の翻訳者・複数のドキュメントで翻訳作業を進める時、用語のブレ (例: "user" を「ユーザー」と「利用者」が混在) が品質を一気に落とす。最初に用語集 (glossary) を AI に作らせてレビュー後に共有することで、後工程の品質が安定する。
プロンプト本文 (コピペして使う)
あなたはローカリゼーション PM です。以下の素材から多言語用語集 (glossary) を構築してください。
## プロジェクト情報
- プロダクト: <例: GramShift、Instagram 自動化SaaS>
- 翻訳先言語: <例: 英語 (en-US) / ポルトガル語 (pt-BR) / スペイン語 (es-MX)>
- ドメイン: <例: SNS マーケ、Instagram API、自動化、課金>
- 既存の英語ドキュメント / UI 文言:
```
<UI 文言、ヘルプ記事、約款などを貼る>
```
## 用語集の構築方針
1. **抽出対象**
- プロダクト固有名詞 ("いいね" "フォロー解除" "キャンペーン")
- 業界用語 ("engagement rate" "shadow ban")
- 法務・課金用語 ("refund policy" "subscription")
- UI 要素 ("Save" "Cancel" "Confirm")
2. **各項目の列**
- 原語 (英語) / 日本語 / pt-BR / es-MX / 定義 / 採用判断理由 / 関連用語
3. **採用判断ルール**
- 同義語が複数ある場合、業界で最も流通しているものを採用
- 既訳がある場合は既訳を尊重 (履歴整合)
- 商標・固有名詞は原語のまま (例: "Instagram" は翻訳しない)
4. **NG 訳語リスト** (誤訳されやすいパターン)
- 例: "Follow" → 「追いかける」(NG) / 「フォロー」(OK)
5. **コンテキスト別の使い分け**
- UI 内では短い訳語、ヘルプ内では正式な訳語、のような使い分けルール
## 出力
1. **用語集テーブル** (30-60項目目安、マークダウン)
2. **NG 訳語リスト** (10-20項目)
3. **コンテキスト別使い分けルール** (3-5パターン)
4. **同義語衝突の判断ログ** (なぜAをBに優先したかの記録、5-10件)
5. **翻訳者への注意点** (このプロジェクト特有のルール 3-5点)
6. **次のラウンドで追加すべき項目** (現時点ではデータ不足の項目)
## 制約
- 推測で訳語を作らない (情報がない場合は "要確認" としてプレースホルダ)
- 言語別に異なる慣習がある場合は両方併記
- 商標・登録名は原語のまま固定
- 用語集は CSV や TBX に変換可能な構造で出力 (テーブル形式厳守)
効くポイント
- 原語 → 各言語 + 定義 + 判断理由の構造で、翻訳者間のブレを構造的に減らせる
- NG訳語リストを最初に作らせると、過去の誤訳を再生産しない
- 「要確認」プレースホルダを許容すると、推測訳の事故を回避できる
よくある質問
- 用語集を AI が一発で完璧に作れますか?
- 難しいです。AI 生成の用語集は初稿 (たたき台) として扱い、(1) プロダクト責任者が「ブランド側の固定語彙」を上書き、(2) 翻訳者が「言語別の実務妥当性」を上書き、の二段階レビューを経てから運用に乗せるのが安全です。「要確認」プレースホルダの残量が初稿全体の10-20%程度に収まっていれば、たたき台として使える目安になります。
- 用語集を CAT ツール (Trados / memoQ 等) に取り込みたい場合の形式は?
- プロンプト末尾に「TBX (TermBase eXchange) 形式または CSV (UTF-8, BOM なし) で出力可能な構造に整える」と追記してください。実際の取り込みは AI 出力を CSV→TBX 変換するか、CAT ツール側の用語集インポート機能で CSV を直接読み込ませる流れが一般的です。
- 商標・登録名と一般用語の境界が曖昧な場合は?
- プロンプトで「商標・登録名は原語のまま固定」と指示してありますが、判断が難しい場合は AI に「商標性が疑わしい用語は『要法務確認』フラグを付ける」と追加指示してください。最終判断は J-PlatPat や USPTO で商標登録状況を確認した上で、社内法務または弁理士に判定を依頼するのが確実です。
このプロンプトを実戦で使った所感や改善案があればぜひフィードバックを。姉妹サイト ai-pick.tech では AI x SNS集客の運用ノウハウを公開しています。